犬日記

役に立つことは書かれていない日記

我が家のおやつ問題

うらめしチョコ

ミニ怪獣が現れてからというものチョコにとっては納得のいかない事ばかりの毎日だと思われるのですが、特に納得がいっていなさそうなのが食べ物にまつわる諸々の事情で、中でも「3時のおやつ」に関しては我慢の限界をほぼ超える水域に達しているようです。
現在1歳9カ月の育ち盛りなミニ怪獣は午後3時におやつが提供され親に見守られながら食すのが日課となっているのですが、その姿をこの世の全不幸を背負っているかのようなまなざしで憎々しげに部屋の隅っこから「毎日毎日おやつをもらえるなんて、どお〜いう〜こ〜と〜〜〜〜〜?」みたいに睨まれるのも、最早日課となっている状況です。
おやつが提供され始めた最初の頃は



「チョコや、このリンゴの甘煮は少しお砂糖が入ってるからあげられないのよ。 犬にお砂糖はよくないからね、ごめんね我慢してね」



などと弁解すると、空気を読むのかがっかりしながらも納得してすごすご自分のベッドに引き上げてくれていたのですが、その後



「このうどんのお焼きは油で焼いてるから」
「この小豆の寒天よせはメープルシロップが入ってるから」
「このさつまいものお焼きはバターで焼いてるから」
「このバナナはこれが最後の1本だから」



などなど、連日のように「結局くれないんじゃん!」な状態が続いたため、もう許さないぞばいきんまん!な態度に次第に変化していき、現在のガン見攻撃に至ってます。
それというのもチョコは無条件でおやつをもらうという習慣がなく、いつも何がしらかのほめられる事をして初めてもらえるという育て方をしたので、それもあって「なんであいつばっかり〜〜〜〜!」と思っているのかもしれません。
そんなわけで



「犬は三食ご飯を食べてればそれでいい、ましてや人間の食べ物はよほどの事情がない限り食べさせなくて良し!」



という方針を貫いてきた私も考え直し、チョコのためにyamという芋を買ってきて焼き芋を作り、週に2回ほどミニ怪獣のおやつの時間にそろって一緒に食べさせるようになりました。
おかげで恨みがましい視線から多少憎々成分が薄らぎはしたように思われますが、代わりにおやつの時間の1時間ほど前から


「今日はyamくれるかな? くれるよね! くれるにきまってるよね!?」


みたいな視線でじっと見つめられ、家のどこを移動するにも追尾されるようになってしまいました。
トイレに行っても、洗濯物を取りに行っても、台所へお茶を淹れに行っても、音もなく忍び寄るのか気がつくといつも後ろとられていて、私が右へ動けば顔を右へ向け左へ動けば左を向くといった感じで完全に私の動作と連動しています。
そんな姿にもしやこいつCIAの新型偵察機じゃないだろうななどと思いつつ、yamをあげられる日はチョコの喜ぶ顔を想像しながらわざと家中をうろうろしては追尾されています。



チョコ写真。
ミニ怪獣のおやつタイムを恨みがましそうに見つめるチョコ。
ちなみにyamはsweet potetoという名前でも売っていて見た目は完全にさつま芋なのですが、切ってみると中がさつま芋よりずっとオレンジ色をしています。
さつま芋に比べると水気が多くべちょべちょしていて味は妙に甘ったるい感じで、さつま芋好きの私にはどうしても受け付けずあまり好きにはなれないyamですが、チョコは大好きなようでオーブンでyam焼き芋を作っていると匂いを嗅ぎつけては小躍りしています。
美味しい焼き芋にするためには低温で2時間半ほど焼かなくてはならないため、時々前日の夜に仕込む事もあるのですが、そんな時は期待に満ちた視線で追尾されるのは心苦しいのでなるべく移動しなくていいように過ごしています。