犬日記

役に立つことは書かれていない日記

ニイタカヤマノボレ

訝しチョコ

図体ばっかりでかくなる割には知能はちっともチョコに追いつかないなあ、と思っていたミニ怪獣も、2歳を目前にして急激に人に近づきつつあります。
お願いすると物を運んでくれたり、少しひとりで遊んでてねとお願いすると10分ぐらい一人遊びに興じてくれたり、自分の要求を泣き喚いて伝えるのではなく、なんとか身振り手振り言葉で伝えてかなえてもらおうとしてみたり、まだまだ本人の意図を正確に反映してはいないものの、ヒト型コミュニケーションの片鱗を見せ始めてきました。
とはいっても出来る事がまだまだ原始的なので、私の目には少々オツムが弱めのサルにしか見えないのですが(賢いサルは机の下に自ら潜った事を忘れて立ち上がり頭を強打して大泣きしたりしないと思うのです)こうやって人は誰しもヒトへと進化するのだろうと興味深く観察している日々です。


そんなオツム弱めの我が家のおサルさんは最近お絵描きにいたくご執心で、それもクレヨンによる絵画がお気に入りのようです。
出来あがった絵を持って、台所にいる私のところまで走って来ては得意そうに絵を見せてくれたりして、親としては感無量なひと時なのですが、それよりついつい気になるのが描かれているこれらの絵はいったいなんなんだろうということで、この色とりどりのグルグル地獄や直線ハレーションに意味はあるのだろうかと持って来られる度に気になってしまうのです。
そんなわけでつい先日、とうとう我慢できなくなったのでおサル画伯が持ってきた絵をひとしきり絶賛した後、一部分を指さし「これは何?」と聞いてみたところ



「はち!」



と得意そうに答えてくれました。
私の指さした紫色の円もどきの正体が娘のお気に入りの「8(はち)」なのはこれで理解できましたが、問題はその隣、水色とピンクのグルグル地獄を指さして「じゃあこっちは何?」と聞いたところ



「べ!」



とやはり得意満面に答えられたのですが、娘の口から「べ」なる単語を初めて聞いた私には今だ正体つかめず、「べ」ってなんやねん!な日々です。


 (・・・べ?)



今のところ分かっている手掛かりは、絵本に出てくる桜の木と青くぬられている抽象画のページも「べ」であること、ボールやぬいぐるみなどの3Dの物体は「べ」ではないこと、これらをヒントに画伯がまだ名前を認識していないまたは名前がまだ決定されていないと思われる物を中心にあれこれ「これはなに?」と質問してまわっているところです。


遅々とした進捗状況に投げだしたくなる日もありますが、そんな時はロゼッタストーン柄のマグカップでお茶を飲んで一休み。
エニグマ解読に比べればなんのこれしき」と、自分を励ましつつ「べ」の解読に勤しんでいます。




チョコ写真


ミニ怪獣の積み上げた積み木を訝しそうに見るチョコ。
絵と並んでブームの積み木ツムツムも、近頃はかなり高く積めるようになってきました。
どんどん高くなっていく積み木に、なんとなくチョコは不機嫌そうにしているような気がするのですが、気持ちを理解することはできず、そのためか「あ、邪魔だね片づけようね」と妙に気を使ってしまいます。
片付け終えた後のチョコの表情を見ていると、決して気のせいではないよう気もするのですが、今のところ何を意図しているのかこちらも解読不可能な状態です。